先週末、金曜ロードショーにて
細田守監督のアニメ映画「未来のミライ」が放送されていました。
建築家のお父さんが設計した、主人公のくんちゃんが住む家。
映画の為に、実際に建築家がこの住宅を設計しています。
設計は、サポーズデザインオフィスを主催する谷尻誠氏。
中心に庭があり、子供が走り回って楽しい、という要望を元に
坂道の演出が多い監督の手法を踏まえて、坂(段差)を活かした設計になっているとか。
シーンのほとんどが家の中で進む為、画が単調にならない面でも良かったのでしょう。
段差を楽しく動き回るくんちゃんの毎日が想像できる楽しい空間でした。
僕達は建築を設計するとき、
そこで過ごすことで紡がれていく、毎日の物語を想像しながら設計しています。
現在はもちろん、何十年も先の未来も、どちらも想像しながら。
未来のミライに出てくる住宅は、それとは逆の順序でつくられたものです。
はっきりとした映画のストーリーが先にあり、それに合わせて作られた空間。
ですが、設計した家のその後の物語を覗かせてもらっているようで、とても興味深いものでした。